この記事では、「FXより株を選ぶべき理由」を探している方に向けて、FXと株式投資を徹底比較し、それぞれのメリット・デメリット、リスクの違い、そして投資初心者向けの始め方や注意点まで詳しく解説します。
「投資を始めたいけど、FXと株どっちがいいんだろう?」
「FXは少額から始められるって聞くけど、リスクが高いって本当?」
「自分のような投資初心者や、日中仕事をしているサラリーマンには、結局どっちが向いているの?」
そんな疑問や不安を抱えていませんか。
結論、FXのレバレッジによるリスクや税制面を考慮すると、特に投資初心者の方や長期的な資産形成を目指す方には、株の方が安心感があり、NISAなどのメリットも大きいと言えます。
株は基本的に投資額以上の損失リスクが低く、NISA口座を活用すれば利益が非課税になるなど、着実に資産を増やすための制度が整っています。
もちろん、FXにも少額資金で始められる、平日24時間取引できるといったメリットはありますが、レバレッジ管理を徹底しなければ大きな損失につながる可能性もあります。
この記事を読めば、FXと株の具体的な違いや難易度、稼ぎやすさ、リスクの性質が明確になり、ご自身の状況や目標に合った投資はどちらなのか、納得して判断できるようになるでしょう。
投資への第一歩を踏み出すために、ぜひこの記事を参考にしてくださいね。
結論|FXより株を選ぶべき5つの理由とは?投資判断のポイント解説

FXと株、どちらに投資すべきか迷っていませんか。
特にFXに興味を持ったけれど、「リスクが高そう」「ギャンブルみたい」といった声を聞いて不安になっている方もいるでしょう。
「FXより株を選ぶべき理由」を探しているあなたへ、ここでは株が持つ5つの大きなメリットを中心に、投資判断のポイントを解説します。
FXの少額から始められる点や24時間取引できる魅力も理解できますが、株にはFXにはない安心感や、長期的な資産形成に向いた特徴があります。
例えば、株は基本的に投資した金額以上の損失を負うリスクが低く、NISAを使えば税金面でも有利です。
また、応援したい企業に投資できるのも株式投資ならではの魅力と言えるでしょう。
もちろん、株にもリスクはありますが、FXのレバレッジリスクとは性質が異なります。
これから解説する5つの理由を読んで、あなたにとってどちらの投資がより合っているか、じっくり考えてみてください。
FXより株を選ぶべき主な理由
- 投資対象の違い:応援したい企業の成長に投資できる株式の魅力
- リスクの性質:レバレッジによる元本超過損失リスクが低い株の安心感
- 取引時間の制約:日中取引の株は仕事と生活リズムを考えやすい
- 税制メリット:NISA(少額投資非課税制度)を活用できる株の有利さ
- 資産保有の楽しみ:配当金や株主優待がもらえる株式投資
投資対象の違い:応援したい企業の成長に投資できる株式の魅力

FXと株では、まず投資する対象が根本的に異なります。
FX(外国為替証拠金取引)は、日本円や米ドル、ユーロといった「通貨」の価値の変動に対して投資します。
国の経済力や金利の動きを予測して、通貨を売買することで利益を狙うのがFXです。
一方、株(株式投資)は、企業が発行する「株式」が投資対象です。
株式を購入するということは、その企業の一部オーナーになることを意味します。
投資した企業の業績が伸びて株価が上がれば、売却して利益を得られます。
株式投資の大きな魅力は、自分の好きな企業や、将来性があると感じる企業を選んで「応援」できる点です。
例えば、普段使っている商品のメーカーや、革新的な技術を持つ企業の株主になることで、その企業の成長を一緒に見守り、利益を分かち合えます。
投資対象となる企業(銘柄)は日本国内だけでも数千社あり、近年では海外の有名企業にも投資しやすくなっています。
FXの投資対象である通貨も国の経済を反映しますが、株のように個別の企業のストーリーや成長性に直接関わる感覚は薄いかもしれません。
自分が応援したいと思える対象に投資できることは、株式投資ならではの大きなメリットであり、投資を続けるモチベーションにも繋がるでしょう。
投資対象の比較
- FX:各国の通貨(円、ドル、ユーロなど)
- 株:上場企業の株式(国内・海外の銘柄)
リスクの性質:レバレッジによる元本超過損失リスクが低い株の安心感

投資を考える上で、リスクをどう捉えるかは非常に重要です。
FXと株では、リスクの性質、特に「損失がどこまで広がる可能性があるか」という点で大きな違いがあります。
FXの最大の特徴であり、同時に大きなリスク要因となるのが「レバレッジ」です。
レバレッジとは「てこの原理」のことで、少ない資金(証拠金)で、その何倍もの金額の取引ができる仕組みです。
日本のFX会社では最大25倍のレバレッジをかけられます。
例えば10万円の証拠金で250万円分の取引が可能です。
レバレッジは少ない資金で大きな利益を狙えるメリットがある反面、損失も同様に拡大します。
相場が予想と反対に大きく動いた場合、預けた証拠金以上の損失が発生し、追加で資金を入金(追証)しなければならなくなる可能性があります。
これがFXで「借金を負うリスクがある」「FXで人生終わった人」といった話や、「FXはやめとけ」「ギャンブル性が高い」と言われる理由の一つです。
一方、株(現物株式投資)には、基本的にレバレッジはありません。
投資した金額以上の損失を負うことは原則としてありません。
例えば10万円で買った株の価値が下がったとしても、最悪の場合ゼロになるだけで、10万円を超える損失にはなりません(信用取引というレバレッジをかける取引方法もありますが、ここでは現物取引を前提とします)。
もちろん、投資した企業が倒産すれば投資資金を全て失うリスクはあります。
しかし、FXのように元本以上の損失が発生するリスクがない点は、特に投資初心者にとって大きな安心材料と言えるでしょう。
リスクをできるだけ抑えたい、借金を負う可能性は絶対に避けたい、と考えるなら、株式投資の方が適していると言えます。
リスクの主な違い
- FX:レバレッジにより元本以上の損失(追証)リスクがある
- 株(現物):投資額以上の損失は原則ない(企業の倒産リスクはある)
取引時間の制約:日中取引の株は仕事と生活リズムを考えやすい

FXと株では、取引できる時間帯が大きく異なります。
FXは、土日を除く平日であれば、ほぼ24時間いつでも取引が可能です。
これは、世界のどこかの市場が開いているためです。
日中は仕事で忙しいサラリーマンや、夜間や早朝に取引したい人にとっては、FXの24時間取引は大きなメリットに感じられるでしょう。
一方、日本の株式市場(東京証券取引所など)が開いているのは、平日の日中、具体的には午前9時から11時30分まで(前場)と、午後12時30分から15時まで(後場)です。
祝日は取引できません。
この時間的な制約は、日中仕事をしている人にとってはデメリットに見えるかもしれません。
常に値動きをチェックしたり、リアルタイムでデイトレードをしたりするのは難しいでしょう。
しかし、見方を変えれば、株の取引時間の制約はメリットにもなり得ます。
取引時間が限られているからこそ、仕事や日常生活への影響を抑えやすいのです。
FXのように24時間相場が動いていると、気になって仕事中や睡眠中もスマホをチェックしてしまい、精神的に疲弊してしまう可能性があります(「FX 頭おかしくなる」といった声も聞かれます)。
株であれば、取引時間は日中に集中しているため、仕事が終わった後や休日に、落ち着いて情報収集や分析、次の取引戦略を練る時間を確保できます。
また、株は必ずしもデイトレードのような短期売買をする必要はありません。
企業の業績や将来性を見据えた中長期的な投資であれば、日中の値動きに一喜一憂する必要は少なくなります。
自分の生活リズムを崩さずに、冷静に投資と向き合いたいと考えるなら、取引時間が限定されている株式投資の方が、結果的に仕事やプライベートとの両立を図りやすいと言えるでしょう。
取引時間の比較
- FX:平日ほぼ24時間
- 株:平日日中(9:00~11:30, 12:30~15:00)※日本の証券取引所の場合
税制メリット:NISA(少額投資非課税制度)を活用できる株の有利さ

投資で得た利益には、通常、税金がかかります。
FXと株では、税金の扱いや利用できる制度に違いがあり、これも株を選ぶ理由の一つになります。
現在、FXで得た利益も、株で得た利益(売却益や配当金)も、原則として約20%の税金(所得税・住民税・復興特別所得税)がかかります。
利益が出たら確定申告が必要になる場合もあります(給与所得者でFXや株などの年間利益合計が20万円を超える場合など)。
しかし、株式投資には「NISA(ニーサ)」という非常に有利な制度があります。
NISAは「少額投資非課税制度」のことで、NISA口座内で購入した株式や投資信託から得られる利益(値上がり益や配当金)が、一定の投資額まで非課税になる制度です。
2024年から始まった新しいNISAでは、年間投資枠が大幅に拡大され、非課税で保有できる期間も無期限化されました。
この制度を使えば、効率的に資産運用を進めることが可能です。
新しいNISAのポイント
- つみたて投資枠:年間120万円まで(主に投資信託が対象)
- 成長投資枠:年間240万円まで(株式・投資信託などが対象)
- 生涯非課税保有限度額:合計1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円まで)
- 非課税保有期間:無期限
このNISA制度は、残念ながらFX取引には利用できません。
FXでどれだけ利益を出しても、原則として約20%の税金がかかります。
長期的に資産形成を目指す上で、利益が非課税になるNISA制度を活用できるかどうかは、最終的な手取り額に大きな差を生みます。
特に、投資初心者や、これからコツコツと少額から資産運用を始めたいと考えている人にとって、NISAを活用できる株式投資は税制面で非常に有利なメリットと言えるでしょう。
確定申告の手間を少しでも減らしたい、効率よく資産を増やしたい、という理由で株を選ぶ人もいます。
税制の比較
- FX:利益に約20%課税(NISA利用不可)
- 株:利益に約20%課税(NISA口座なら非課税枠あり)
資産保有の楽しみ:配当金や株主優待がもらえる株式投資

投資から得られる利益には、売買による差益(キャピタルゲイン)だけでなく、資産を保有していることによって得られる利益(インカムゲイン)もあります。
FXと株、どちらにもインカムゲインは存在しますが、その性質や魅力は異なります。
FXのインカムゲインは「スワップポイント」と呼ばれます。
これは、取引する2国間の金利差によって発生し、基本的には毎日受け取るか、支払うことになります。
高金利通貨を買って低金利通貨を売るポジションを保有していればスワップポイントを受け取れますが、逆の場合は支払う必要があり、金利情勢によっては受け取り額が変動したり、支払いになったりするリスクもあります。
一方、株式投資のインカムゲインの代表格は「配当金」です。
企業が得た利益の一部を、株主に対して分配するもので、通常、年に1〜2回受け取ることができます。
企業の業績によっては配当が出ない(無配)場合もありますが、安定して高い配当を出す企業(高配当銘柄)に投資すれば、定期的な収入源にもなり得ます。
さらに、株式投資には「株主優待」という、日本独自の魅力的な制度があります。
これは、企業が株主に対して、自社製品やサービス、商品券、クオカードなどを贈る制度です。
優待内容は企業によって様々で、食事券や割引券、カタログギフトなど、生活に役立つものも多くあります。
株主優待は、配当金とは別に受け取れるため、投資の楽しみを広げてくれます。
自分が好きな企業や応援している銘柄の株主優待をもらうために投資を始める人もいるほどです。
FXのスワップポイントもインカムゲインですが、株の配当金や株主優待のように、企業の事業活動と直接結びついた「お礼」や「還元」といった感覚は薄いかもしれません。
お金の利益だけでなく、企業との繋がりを感じられたり、生活に役立つ特典が得られたりする点は、株式投資ならではの「資産を保有する楽しみ」であり、株を選ぶ理由の一つとなるでしょう。
インカムゲインの比較
- FX:スワップポイント(金利差調整分、毎日発生、支払いリスクあり)
- 株:配当金(年1〜2回、業績による)、株主優待(企業による)
FXと株を徹底比較!難易度・リスク・メリットから向いている人の違いまで解説

FXと株、それぞれに魅力がありますが、同時にリスクや注意点も存在します。
「FXより株が良いという理由は分かったけど、具体的に何がどう違うの?」
「自分には結局どっちが向いているんだろう?」
そう考えている方も多いでしょう。
ここでは、FXと株を様々な角度から徹底的に比較していきます。
それぞれのメリット・デメリットはもちろん、投資としての難易度や勝ちやすさ、稼ぎやすさといった気になるポイント、さらにはチャート分析の違いや、どんな人がそれぞれの投資に向いているのかまで詳しく解説します。
「FXはやめとけ」といった声の真相にも触れながら、客観的な情報を提供しますので、あなたが納得できる投資を選ぶための判断材料にしてください。
FXと株の比較ポイント
- FXのメリット・デメリット|少額・24時間取引とレバレッジリスク【初心者向け解説】
- 株のメリット・デメリット|NISA活用と企業応援、必要資金と銘柄選び【初心者向け解説】
- 【難易度・勝ちやすさ比較】FXと株どっちが簡単で勝ちやすいのか?
- 【稼ぎやすさ比較】FXと株どっちが稼げる?デイトレードならどっち?
- 【チャート・テクニカル分析】FXと株での見方や分析方法の違い
- FXが向いている人|短期的な値動きで利益を狙いたい・夜間取引中心
- 株が向いている人|長期的な資産運用を目指したい・企業分析が好き
- 「FXはやめとけ」は本当?ギャンブル性とリスク管理・損切りの重要性【知恵袋の声も紹介】
FXのメリット・デメリット|少額・24時間取引とレバレッジリスク【初心者向け解説】
まず、FXの主なメリットとデメリットを見ていきましょう。
FXは外国の通貨を売買する取引で、投資初心者にとっても始めやすいとされる特徴があります。
FXのメリット
- 少額資金から始められる:数千円程度の少ない証拠金からでも取引を始められるFX会社が多いです。これはレバレッジを使えるためです。
- 平日ほぼ24時間取引可能:世界中の市場が開いているため、仕事終わりの夜間や早朝など、自分の都合の良い時間に取引できます。
- 売りからでも利益を狙える:「円高になる」と予想すれば、先に売って後で買い戻すことで利益を出せます。相場の下落局面でもチャンスがあります。
- 取引コストが比較的安い:多くのFX会社では取引手数料が無料で、実質的なコストは売値と買値の差(スプレッド)が中心です。このスプレッドも競争により狭くなる傾向があります。
- 情報が入手しやすい:為替に関するニュースや情報は、経済ニュースなどで日常的に触れる機会が多く、比較的理解しやすいかもしれません。
一方で、FXには注意すべきデメリット、特にリスクがあります。
FXのデメリット
- レバレッジによる損失拡大リスク:少ない資金で大きな取引ができるレバレッジは、損失も大きくする可能性があります。予想が外れると、預けた証拠金以上の損失が発生することもあります。
- 相場の急変動リスク:経済指標の発表や要人の発言などで、為替相場が短時間に大きく変動することがあります。これにより、予期せぬ大きな損失を被る可能性があります。
- スワップポイントの支払いリスク:通貨ペアによっては、ポジションを保有しているだけで毎日支払い(マイナススワップ)が発生することがあります。
- 精神的な負担:24時間相場が動いているため、常に値動きが気になり、精神的に疲れてしまう人もいます。
FXは手軽に始められる反面、レバレッジの仕組みとリスクを十分に理解しておくことが必要不可欠です。
株のメリット・デメリット|NISA活用と企業応援、必要資金と銘柄選び【初心者向け解説】
次に、株式投資の主なメリットとデメリットを確認しましょう。
株は企業の株式を売買する投資で、私たちにとって身近な企業も対象となります。
株のメリット
- 応援したい企業に投資できる:好きな商品やサービスを提供している企業、将来性を感じる企業の成長を株主として応援できます。
- NISAを活用できる:NISA口座を使えば、年間最大360万円までの投資で得た利益(値上がり益・配当金)が非課税になります。これはFXにはない大きなメリットです。
- 配当金や株主優待がもらえる:企業によっては、年に1〜2回配当金がもらえたり、自社製品や割引券などの株主優待がもらえたりします。資産を保有する楽しみがあります。
- 大きな値上がり益の可能性:投資した企業の業績が大きく伸びれば、株価が数倍(テンバガーと呼ばれることも)になる可能性もあります。
- 情報収集のしやすさ:企業のIR情報やニュース、経済新聞などで情報を得やすく、分析の対象が具体的です。
一方で、株式投資にもデメリットや注意点があります。
株のデメリット
- ある程度のまとまった資金が必要:多くの銘柄は100株単位での取引となるため、数万円〜数十万円以上の資金が必要になる場合があります(一部、少額で買える銘柄や単元未満株取引もあります)。
- 取引時間が限られる:日本の株式市場は平日の日中しか開いていないため、リアルタイムでの取引は難しい場合があります。
- 企業の倒産リスク:投資先の企業が倒産すると、株式の価値がゼロになる可能性があります。
- 銘柄選びの難しさ:数千社の中から投資する企業を選ぶのは、初心者にとって難しいと感じることがあります。どの銘柄が良いか判断するには知識や分析が必要です。
- 流動性リスク:取引量の少ない銘柄だと、売りたい時にすぐに売れない可能性があります。
株式投資は、NISA活用や企業応援といった魅力がある一方、始めるための資金や銘柄選び、時間的制約などが課題となる場合があります。
【難易度・勝ちやすさ比較】FXと株どっちが簡単で勝ちやすいのか?

「FXと株、どっちが初心者にとって簡単で勝ちやすいの?」という疑問は、多くの人が持つでしょう。
結論から言うと、どちらが簡単で勝ちやすいかは一概には言えません。
それぞれの難しさ、勝ちやすさのポイントが異なるためです。
FXの難易度と勝ちやすさ
- 始めやすさ:少額資金から始められ、口座開設も比較的簡単なため、参入障壁は低いと言えます。「FXより株が簡単」と感じる人もいるかもしれません。
- 値動きの予測:為替相場は世界中の様々な要因(経済指標、金融政策、地政学リスクなど)で変動するため、短期的な値動きを正確に予測するのはプロでも難しいです。テクニカル分析が比較的効きやすいとも言われますが、絶対ではありません。
- 勝ちやすさ:レバレッジを使えば少ない値動きでも利益を出せますが、逆に損失も大きくなります。短期売買で勝ち続けるには、高度な分析力とリスク管理、精神的な強さが必要です。
株の難易度と勝ちやすさ
- 始めやすさ:ある程度の資金が必要なことや、数千もの銘柄から投資先を選ぶ難しさがあり、始めるまでのハードルはFXより高いかもしれません。
- 値動きの予測:個別企業の業績や将来性、市場全体の動向などを分析する必要があります。情報量は多いですが、分析対象が具体的です。
- 勝ちやすさ:短期的な株価変動を当てるのは難しいですが、長期的な視点で成長企業に投資すれば、市場全体の成長とともに資産が増える可能性はFXより高いと考えられます。NISAを活用すれば利益も非課税にできます。
まとめると、FXは「始めるのは簡単だが、勝ち続けるのは難しい」、株は「始めるのは少し難しいが、長期的な視点なら勝ちやすい可能性がある」と言えるかもしれません。
どちらの投資を選ぶにしても、十分な学習と経験、そして自分に合った戦略を見つける努力が必要です。
【稼ぎやすさ比較】FXと株どっちが稼げる?デイトレードならどっち?

投資をする上で、「FXと株、どっちがより稼げるのか?」は最も気になる点の一つでしょう。
これも「難易度」と同様、一概にどちらが稼げるとは言えません。
稼ぎ方のタイプやリスクの取り方によって異なります。
FXの稼ぎやすさ
- 短期間で大きな利益の可能性:レバレッジを活用することで、少ない資金でも短期間に大きな利益を得られる可能性があります。例えば、10万円の資金でレバレッジ25倍をかけ、相場が予想通りに動けば、大きなリターンが期待できます。
- 損失リスクも大きい:しかし、逆もまた然りです。レバレッジは損失も拡大させるため、短期間で大きな損失を被り、資金を失うリスクも常に伴います。
- デイトレードの機会:平日ほぼ24時間取引でき、値動きも比較的頻繁にあるため、デイトレード(1日のうちに売買を完結させる手法)で利益を狙う機会は多いと言えます。ただし、デイトレードで安定して稼ぐには高いスキルが必要です。
株の稼ぎやすさ
- 長期的な大きな利益の可能性:成長性の高い企業の株を長期保有することで、株価が数倍、時には10倍以上(テンバガー)になる可能性もあります。時間を味方につけることで、大きな資産形成が期待できます。
- 短期間での爆発力は限定的(基本):現物取引ではレバレッジがないため、FXのように短期間で資金を何倍にもするのは難しいです。信用取引を使えばレバレッジをかけられますが、リスクも高まります。
- デイトレードの難易度:取引時間が限られていることや、銘柄によっては値動きが小さい、取引量が少ないなどの理由で、株のデイトレードはFXより難しいと感じる人もいます。
短期間でハイリスク・ハイリターンを狙いたいならFX、時間をかけて着実に、あるいは大きな成長によるリターンを狙いたいなら株、という傾向があるでしょう。
デイトレードに限定すれば、取引機会の多さからFXに分があるかもしれませんが、その分難易度も高いと認識しておきましょう。
結局のところ、「稼げるかどうか」は、どちらの投資を選ぶかよりも、その人の知識、経験、リスク管理能力、そして相場状況によるところが大きいと言えます。
【チャート・テクニカル分析】FXと株での見方や分析方法の違い

FXも株も、過去の値動きをグラフ化した「チャート」を見て、将来の値動きを予測する「テクニカル分析」が有効な手法の一つとされています。
チャートの基本的な見方(ローソク足、移動平均線、トレンドラインなど)や、代表的なテクニカル指標(MACD、RSI、ボリンジャーバンドなど)は、FXでも株でも共通して使われます。
しかし、投資対象の違いから、分析の際に意識すべき点や効きやすさに違いが見られることがあります。
FXにおけるテクニカル分析
- 効きやすいとされる理由:FX市場は世界中の非常に多くの参加者が取引しており、個別の誰かの意図で価格が大きく歪められにくいと考えられています。そのため、多くの人が意識するテクニカル指標やパターンが機能しやすい(=セオリー通りに動きやすい)傾向があると言われます。
- 重視される指標:トレンド系の指標(移動平均線、MACDなど)やオシレーター系の指標(RSI、ストキャスティクスなど)が広く使われます。経済指標発表時などはテクニカルが通用しない場面もあります。
株におけるテクニカル分析
- 企業業績や市場心理の影響:株価は、テクニカル要因だけでなく、企業の決算発表(業績)や新製品の情報、市場全体の雰囲気(投資家心理)、あるいは大口投資家の動向など、様々な要因(ファンダメンタルズ)の影響を強く受けます。そのため、テクニカル分析だけでは予測が難しい場面も多くあります。
- 銘柄ごとの癖:銘柄によって値動きの癖や、効きやすいテクニカル指標が異なる場合があります。流動性(取引量)が低い銘柄では、テクニカル分析が機能しにくいこともあります。
- 組み合わせの重要性:株の分析では、テクニカル分析とファンダメンタルズ分析を組み合わせて判断することが、より精度を高める上で有効とされています。
チャートやテクニカル分析の基本的な知識は、FXでも株でも役立ちます。
しかし、それぞれの市場特性や影響を与える要因の違いを理解し、分析方法を使い分ける、あるいは組み合わせることが大切です。
多くのFX会社や証券会社が提供している分析ツールを活用するのも良いでしょう。
FXが向いている人|短期的な値動きで利益を狙いたい・夜間取引中心
FXと株、どちらの投資が自分に合っているか、改めて整理してみましょう。
まず、FXが向いていると考えられる人の特徴は以下の通りです。
FXが向いている人の特徴
- 少額の資金から投資を始めたい人:数千円からでも始められる手軽さは、投資初心者や多くの資金を用意できない人にとって大きな魅力です。
- 短期的な値動きで利益を積み重ねたい人:デイトレードやスキャルピング(超短期売買)といった短い期間での取引で、コツコツと利益を狙いたい人。FXは値動きの機会が多いです。
- レバレッジを理解し、活用したい人:レバレッジの仕組みとリスクを正しく理解した上で、資金効率を高めて大きなリターンを狙いたい人(ただし、リスク管理は必須です)。
- 平日の夜間や早朝に取引したい人:日中は仕事などで忙しく、自分の自由な時間に取引したいサラリーマンや主婦の方など。
- 世界経済や為替の動きに興味がある人:各国の金融政策や経済指標のニュースを追うのが好きな人。
- ルールに基づいた取引ができる人:感情に流されず、自分で決めた売買ルール(特に損切り)を徹底できる人。
FXは、少ない資金で大きな利益を狙える可能性がある一方、リスクも高い投資です。
そのため、上記の特徴に当てはまる場合でも、リスク管理能力や冷静な判断力が求められます。
株が向いている人|長期的な資産運用を目指したい・企業分析が好き
次に、株式投資が向いていると考えられる人の特徴を見てみましょう。
株が向いている人の特徴
- ある程度のまとまった資金を用意できる人:銘柄にもよりますが、一般的に数万円以上の資金が必要になることが多いです。
- 長期的な視点で資産形成をしたい人:短期的な値動きに一喜一憂せず、数年単位で企業の成長とともに資産を増やしていきたい人。
- 応援したい企業がある、企業分析が好きな人:特定の企業の事業内容や将来性に興味を持ち、その企業の成長に投資したいと考える人。決算書などを読むのが苦にならない人。
- 配当金や株主優待に魅力を感じる人:売却益だけでなく、定期的なインカムゲインや優待品を楽しみに投資を続けたい人。
- NISA制度を活用したい人:税制優遇を最大限に活用して、効率的に資産を増やしたい人。
- 日中に情報収集や取引判断ができる人(または長期投資で割り切れる人):取引時間が日中に限られるため、その時間に情報収集や判断ができる、もしくは長期保有前提で日中の値動きを気にしない人。
- 元本以上の損失リスクを避けたい人:レバレッジをかけない現物取引を中心に、投資額以上の損失は避けたいと考える慎重派の人。
株式投資は、FXのような短期間での大きなレバレッジ効果は期待しにくいですが、長期的な資産形成や企業を応援する楽しみ、税制優遇といったメリットがあります。
自分の性格や投資目標、ライフスタイルに合わせて、どちらがよりフィットするか考えてみましょう。
「FXはやめとけ」は本当?ギャンブル性とリスク管理・損切りの重要性【知恵袋の声も紹介】
ネット検索や知恵袋などを見ると、「FXはやめとけ」「FXはギャンブルだ」「FXで人生終わった」といったネガティブな意見を目にすることが多く、不安になるかもしれません。
なぜ「FXはやめとけ」と言われるのでしょうか?その理由と、本当に避けるべきなのか考えてみましょう。
「FXはやめとけ」と言われる主な理由
- レバレッジによるハイリスク:少ない資金で大きな取引ができる反面、予想が外れると短期間で大きな損失を被り、追証が発生して借金を負うリスクがあるため。
- ギャンブル性が高いと感じられる:短期的な値動きは予測困難で、知識なく取引すると丁半博打のようになってしまうことがあるため。
- ゼロサムゲームであること:FXは参加者同士がお金を奪い合う構造(ゼロサムゲーム)であり、勝つ人がいれば必ず負ける人がいるため、「勝てるわけがない」と感じる人もいます。
- 精神的な負担が大きい:24時間相場が動き続けるため、常に損益が気になり、冷静な判断ができなくなったり、日常生活に支障をきたしたりすることがあるため(「FX 頭おかしくなる」という表現も)。
- 知識不足での失敗談が多い:仕組みやリスクをよく理解しないまま始めてしまい、大きな損失を出した経験談が多く語られているため。
確かにFXには大きなリスクが伴います。
しかし、「やめとけ」という意見が全て正しいわけではありません。
重要なのは、リスクを正しく理解し、適切な管理を行うことです。
リスク管理のポイント
- 余裕資金で取引する:生活費など、失って困るお金で取引しない。
- レバレッジを低く抑える:特に初心者は3倍程度までの低いレバレッジから始める。
- 損切りルールを徹底する:損失が一定額に達したら、潔く決済(損切り)するルールを決め、必ず守る。感情的にならない。
- 十分な知識を身につける:基本的な仕組み、テクニカル分析、ファンダメンタルズ分析などを学ぶ。
- 少額取引やデモ取引で練習する:いきなり大金で取引せず、練習を積む。
FXは決して楽して儲かるものではなく、ギャンブル的な取引をすれば資金を失う可能性が高いです。
しかし、しっかりと学習し、リスク管理を徹底すれば、資産運用の有効な手段の一つとなり得ます。
「やめとけ」という声に惑わされず、リスクと仕組みを理解した上で、自分にできるかどうか冷静に判断することが大切です。
投資初心者向け|自分に合った投資の始め方と確定申告・注意点

FXと株の違いや、それぞれのメリット・デメリットが理解できたら、いよいよ投資を始めるステップです。
しかし、焦って始めるのは禁物です。
特に投資初心者の方は、まず準備をしっかり行い、基本的な知識を身につけてからスタートすることが失敗を避けるコツです。
ここでは、投資を始める前の心構えから、株式投資やFXの具体的な始め方、利益が出た場合の税金(確定申告)、そして投資で失敗しないための注意点まで、初心者の方が知っておくべきポイントを解説します。
自分に合った投資スタイルを見つけ、着実に資産運用を進めるための第一歩を踏み出しましょう。
投資を始める前に押さえておきたいこと
- 投資を始める前の準備|余裕資金の確保と無理のない目標設定
- 株式投資の始め方|証券口座開設から銘柄選び・取引の基本ステップ
- DMM FX|初心者も安心!総合力と使いやすさで選ぶFX口座
- FXに挑戦する場合の始め方|低レバレッジ・少額取引とデモ活用
- 【確定申告】FX・株の利益と税金|損失が出た場合の書き方も解説
- 投資初心者が注意すべきこと|焦らず少額から・損切りルール徹底
投資を始める前の準備|余裕資金の確保と無理のない目標設定

投資を始める前に、まず最も大切な準備が二つあります。
それは「余裕資金で行うこと」と「投資の目標を決めること」です。
投資は、必ず「余裕資金」で行いましょう。
余裕資金とは、当面の生活費や、近い将来(数年以内など)に使う予定のあるお金(教育費、住宅購入の頭金など)を除いた、当面使うあてのないお金のことです。
なぜ余裕資金が大切かというと、生活に必要なお金で投資をしてしまうと、損失が出たときに冷静な判断ができなくなり、さらなる損失を招く可能性が高まるからです。
「このお金を失ったら大変だ」というプレッシャーは、適切な売買タイミングを逃したり、損切りをためらったりする原因になります。
最悪の場合、生活が立ち行かなくなるリスクすらあります。
投資は、あくまで自己責任で行うものであり、余裕資金の範囲内で行うのが大原則です。
次に、投資の目的と目標を明確にしましょう。
「何のために投資をするのか?」「いつまでに、いくらくらい増やしたいのか?」を具体的に考えることで、取るべきリスクや選ぶべき投資対象、投資戦略が変わってきます。
投資目的の例
- 老後資金の準備
- 子供の教育資金作り
- マイホーム購入の頭金
- 車の買い替え費用
- 今より少し豊かな生活を送るため
例えば、「30年後の老後資金のために」という目的なら、長期的な視点でリスクを抑えながらコツコツ積み立てる投資が考えられます。
一方、「5年後の車の買い替え費用に」という目的なら、より短期的な目標達成を目指す戦略が必要になるかもしれません。
目標金額や期間を具体的に設定することで、漠然とした不安が減り、計画的に投資を進めやすくなります。
余裕資金の確保と目標設定、この二つをしっかり行うことが、投資で失敗しないための第一歩です。
株式投資の始め方|証券口座開設から銘柄選び・取引の基本ステップ
株式投資を始めるための具体的なステップを解説します。
株式投資は、以下の流れで進めるのが一般的です。
株式投資を始めるステップ
- 証券口座を開設する
- 証券口座に投資資金を入金する
- 投資する銘柄(企業)を選ぶ
- 株を注文する(買う)
- 株を売却する(必要に応じて)
まずは、株を売買するための「証券口座」を開設する必要があります。
証券会社には、昔ながらの店舗型と、インターネット上で取引が完結するネット証券があります。
投資初心者の方には、手数料が安く、自宅で手軽に取引できるネット証券がおすすめです。
多くのネット証券では、口座開設は無料で行えます。
口座開設の申し込みは、証券会社のウェブサイトから行います。
氏名や住所などの個人情報、本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)、マイナンバー(個人番号)の提出が必要です。
審査に通れば、通常数日〜1週間程度で口座開設が完了し、ログインIDなどが送られてきます。
次に、開設した証券口座に投資するための資金を入金します。
銀行振込や、提携銀行からのクイック入金(即時入金サービス)などが利用できます。
入金が完了したら、いよいよ投資する銘柄を選びます。
数千社の中から選ぶのは大変ですが、最初は以下のような視点で探してみるのも良いでしょう。
証券会社のウェブサイトやツールで、企業の業績や株価チャートなどの情報を確認しながら選びます。
投資したい銘柄が決まったら、株を注文します。
「買い注文」を出し、株数と価格(「成行注文」か「指値注文」か)を指定します。
「成行注文」はその時の市場価格で買う注文、「指値注文」は自分で指定した価格以下になったら買う注文です。
注文が成立(約定)すれば、あなたは晴れてその企業の株主です。
その後は、株価の変動を見ながら、適切なタイミングで売却して利益を確定させたり、長期保有して配当金や株主優待を受け取ったりします。
これが株式投資の基本的な流れです。
最初は戸惑うこともあるかもしれませんが、一つずつステップを踏んでいきましょう。
DMM FX|初心者も安心!総合力と使いやすさで選ぶFX口座
「やっぱりFXにも興味がある」「まずはFXから試してみたい」と考えている方もいるかもしれません。
FXを始める場合、どのFX会社で口座を開設するかが最初の重要なステップになります。
数あるFX会社の中でも、特に投資初心者の方におすすめしたいのが「DMM FX」です。
DMM FXは、多くの方に選ばれている人気のFX会社で、その理由は総合力の高さにあります。
DMM FXの特徴
- 業界最狭水準のスプレッド:取引コストを抑えられるため、初心者でも安心して取引しやすいです。
- 高機能で使いやすい取引ツール:特にスマホアプリは直感的で操作しやすく、場所を選ばずに取引できます。PCツールも充実しています。
- 充実したサポート体制:FX業界では珍しいLINEでの問い合わせに対応しているほか、24時間体制の電話サポートもあり、疑問点をすぐに解決できます。
- 取引応援ポイントサービス:取引量に応じてポイントが貯まり、現金に交換できるため、実質的なコストをさらに下げられます。
- 大手DMMグループの安心感:信頼性の高い企業で取引したい方にもおすすめです。
FXはレバレッジによるリスクもありますが、DMM FXのような信頼できる会社を選び、後述する注意点を守って取引すれば、過度に恐れる必要はありません。
使いやすいツールと充実したサポートは、投資初心者にとって心強い味方となるでしょう。
FX口座の開設も無料で行えますので、まずは口座を開設して、取引ツールを実際に触ってみることから始めてみてはいかがでしょうか。
FXに挑戦する場合の始め方|低レバレッジ・少額取引とデモ活用
もし株式投資ではなく、FXに挑戦すると決めた場合、リスクを抑えて始めるためのポイントを解説します。
FXはハイリスク・ハイリターンな側面があるため、特に初心者は慎重にスタートすることが大切です。
FXを安全に始めるためのポイント
- 低レバレッジで取引する:日本のFX会社では最大25倍のレバレッジが可能ですが、最初から高いレバレッジをかけるのは非常に危険です。まずはレバレッジ1倍〜3倍程度の低い倍率で取引し、レバレッジの感覚に慣れましょう。レバレッジを低くすれば、為替レートが多少変動しても、大きな損失を被るリスクを抑えられます。
- 少額資金で始める:最初から大きな資金を投入せず、まずは失っても生活に影響のない少額(数万円程度)から始めましょう。多くのFX会社では1,000通貨単位(数千円程度の証拠金で取引可能)から取引できます。
- デモトレードを活用する:ほとんどのFX会社では、仮想の資金を使って実際の取引と同じように練習できる「デモトレード」を提供しています。デモトレードは無料です。まずはデモトレードで取引ツールの操作方法や注文方法、チャートの見方などに慣れ、自分なりの取引ルールを作る練習をしましょう。デモトレードで安定して利益を出せるようになるまで、実際の資金を使った取引(リアルトレード)は控えるのが賢明です。
- 学習を続ける:FXに関する書籍やウェブサイト、FX会社が提供するセミナーなどで、基本的な知識や分析方法を学び続けましょう。知識が増えれば、リスクを理解し、より有利に取引を進められるようになります。
FXは決して「簡単に儲かる」ものではありません。
しかし、上記のポイントを守り、リスク管理を徹底しながら経験を積んでいけば、有効な資産運用の手段となり得ます。
焦らず、着実にステップアップしていくことを心がけましょう。
【確定申告】FX・株の利益と税金|損失が出た場合の書き方も解説
FXや株で利益が出た場合、気になるのが税金と確定申告です。
基本的なルールを知っておきましょう。
FXも株も、投資で得た利益(FXの為替差益やスワップポイント、株の売却益や配当金)は、原則として「申告分離課税」の対象となり、利益に対して一律20.315%(所得税15%、住民税5%、復興特別所得税0.315%)の税金がかかります。
ただし、すべての場合で確定申告が必要なわけではありません。
確定申告が必要になる主なケース
- 給与所得者(会社員など)の場合:FXや株などの給与以外の所得(利益から必要経費を引いたもの)の合計が年間20万円を超える場合。
- 給与所得がない専業主婦(夫)や学生などの場合:年間の所得合計が基礎控除額(通常48万円)を超える場合。
つまり、会社員の方であれば、年間の利益が20万円以下であれば、原則として確定申告は不要です。
NISA口座で得た利益は非課税なので、確定申告の必要はありません。
FXや株で損失が出た場合は、確定申告をすることでメリットがある場合があります。
損失の繰越控除:その年の損失を翌年以降3年間にわたって繰り越し、翌年以降の利益と相殺することができます。
損益通算:株(上場株式等)の利益と損失は通算できます。例えば、A株で利益が出て、B株で損失が出た場合、それらを相殺して税金を計算できます。ただし、FXの利益(雑所得)と株の利益(譲渡所得・配当所得)は、原則として損益通算できません。
確定申告の時期は、通常、利益が出た年の翌年2月16日から3月15日までです。
FX会社や証券会社が発行する「年間取引報告書」などをもとに、国税庁のウェブサイトや確定申告ソフトを利用して申告します。
税金のルールは少し複雑に感じるかもしれませんが、基本的なポイントを押さえておきましょう。
不明な点があれば、税務署や税理士に相談することも考えてみてください。
なお、海外FX業者を利用した場合、税金の区分(総合課税になる場合が多い)や計算方法が国内FXと異なるため、注意が必要です。
投資初心者が注意すべきこと|焦らず少額から・損切りルール徹底
最後に、投資初心者がFXや株を始める上で、失敗を避けるために特に注意すべき点をまとめます。
これらの点を心に留めて、冷静に投資と向き合いましょう。
投資初心者が守りたい心構え
- 焦らず、少額から始める:最初から大きな利益を狙わず、まずは少額の取引で経験を積むことを優先しましょう。相場の雰囲気に慣れることが大切です。
- 一攫千金を狙わない:投資はギャンブルではありません。短期間で大儲けしようとすると、無理な取引をして大きな損失を招く原因になります。コツコツと資産を増やす意識を持ちましょう。
- 感情的な取引を避ける:価格が急に動くと、焦って売買してしまいがちです。恐怖や欲望に駆られた感情的な判断は失敗のもとです。冷静さを保つことを心がけましょう。
- 損切りルールを決めて徹底する:「損失が〇〇円になったら売る」「株価が〇〇%下がったら売る」など、具体的な損切りルールを事前に決め、どんなに迷っても必ず実行しましょう。損失を限定することが、長く投資を続ける秘訣です。
- 分からないものには手を出さない:仕組やリスクを十分に理解できない金融商品には、安易に手を出さないようにしましょう。
- 情報に振り回されすぎない:ネット上には様々な情報がありますが、全てが正しいとは限りません。一つの情報源を鵜呑みにせず、複数の情報から総合的に判断する姿勢を持ちましょう。
- 常に学び続ける:投資の世界は常に変化しています。本やセミナー、信頼できるウェブサイトなどで、知識やスキルを継続的にアップデートしていくことが大切です。
投資は、正しい知識と適切なリスク管理を行えば、将来の資産形成に役立つ有効な手段です。
しかし、油断や知識不足は大きな失敗につながります。
ここで挙げた注意点を常に意識し、慎重に、そして着実に投資経験を積んでいきましょう。
FXより株を選ぶ理由に関してよくある質問
最後にFXより株を選ぶ理由に関してよくある質問に回答します。
よくある質問
- FXと株、結局どっちが儲けやすい(稼げる)の?
- FXはギャンブルではなく投資と言えるの?
- FXはなぜ「危ない」「やめとけ」と言われることがあるの?
- FXと株、それぞれどんな性格やライフスタイルの人に向いている?
- 改めて、FXと株の最も大きな違いを教えて?
- FXや株で利益が出たら、税金や確定申告はどうすればいい?
- FXや株で実際に勝ち続けている人はどれくらいいるの?
- FXや株は、少ない資金(例えば10万円)からでも始められる?
- デイトレードをするならFXと株どっち?注意点は?
FXと株、結局どっちが儲けやすい(稼げる)の?
どちらが儲けやすい(稼げる)かは、一概には言えません。
FXはレバレッジを使えるため、少ない資金でも短期間に大きな利益を出せる可能性がありますが、その分、大きな損失を出すリスクも高くなります。
株は、銘柄によっては株価が数倍になることもありますが、FXほどの短期間での爆発力は期待しにくいです。
ただし、長期的な視点で見れば、企業の成長とともに資産を増やせる可能性があります。
結局のところ、稼げるかどうかは投資対象よりも、個人の知識、経験、リスク管理能力、市場の状況によるところが大きいでしょう。
FXはギャンブルではなく投資と言えるの?
FXをギャンブルと捉えるか、投資と捉えるかは、その取り組み方次第です。
知識なく勘に頼って取引したり、過度なレバレッジで一攫千金を狙ったりすれば、それはギャンブルに近い行為と言えるでしょう。
しかし、経済や為替の動向を分析し、リスクを管理しながら計画的に取引するのであれば、FXは資産形成を目指す「投資」の一つと考えられます。
多くの金融機関もディーリング業務として為替取引を行っており、単なるギャンブルではありません。
FXはなぜ「危ない」「やめとけ」と言われることがあるの?
FXが「危ない」「やめとけ」と言われる主な理由は、レバレッジによるハイリスクな側面にあります。
少ない資金で大きな取引ができる反面、相場が予想と逆方向に動くと、預けた証拠金以上の損失が発生し、借金を負う可能性があるためです。
また、24時間相場が動くため、精神的な負担が大きいことや、知識不足のまま始めて失敗する人が多いことも理由として挙げられます。
ただし、リスクを理解し、適切な資金管理(低レバレッジ、損切り徹底など)を行えば、過度に恐れる必要はないとも言えます。
FXと株、それぞれどんな性格やライフスタイルの人に向いている?
どちらが向いているかは、その人の性格やライフスタイル、投資目的によって異なります。
FXが向いている可能性があるのは、少額から始めたい人、短期的な取引で利益を積み重ねたい人、夜間や早朝に取引したい人、世界経済の動きに興味がある人などです。
一方、株が向いている可能性があるのは、長期的な視点で資産形成したい人、企業の成長を応援したい人、配当金や株主優待に魅力を感じる人、NISAを活用したい人、日中に情報収集や分析ができる(または長期投資で割り切れる)人などです。
ご自身の状況に合わせて検討しましょう。
改めて、FXと株の最も大きな違いを教えて?
FXと株の最も大きな違いは、主に以下の点です。
これらの違いを理解することが、自分に合った投資を選ぶ上で大切です。
FXや株で利益が出たら、税金や確定申告はどうすればいい?
FXや株で得た利益には、原則として約20%の税金がかかります。
会社員の方などで、年間の利益(必要経費を差し引いた後)が20万円を超える場合は、確定申告が必要です。
利益が20万円以下の場合や、NISA口座での利益は確定申告が不要です。
損失が出た場合も、確定申告をすることで損失を翌年以降3年間繰り越し、将来の利益と相殺できる「繰越控除」という制度を利用できます。
ただし、FXの損失と株の損失(または利益)を直接相殺する損益通算はできません。
確定申告は、FX会社や証券会社から送られてくる年間取引報告書などを参考に、国税庁のウェブサイトなどで行います。
FXや株で実際に勝ち続けている人はどれくらいいるの?
FXや株で勝ち続けている人の正確な割合を示す公式なデータはありませんが、一般的には「投資の世界で安定して利益を出し続けるのは簡単ではない」と言われています。
特にFXでは、「9割の人が負けている」といった説を聞くこともありますが、根拠は定かではありません。
勝ち続けるためには、十分な知識と経験、厳格なリスク管理、そして相場状況に応じた冷静な判断が不可欠です。
楽して稼げる世界ではなく、継続的な努力が必要だと考えましょう。
FXや株は、少ない資金(例えば10万円)からでも始められる?
はい、FXも株も10万円程度の資金から始めることは可能です。
FXは、多くの会社で1,000通貨単位(米ドル/円なら数千円〜1万円程度の証拠金)から取引できるため、10万円あれば十分に始められます。
レバレッジを低く抑えればリスクも管理しやすいです。
株も、近年は1株から購入できる「単元未満株」サービスを提供する証券会社が増えています。
また、株価が安い銘柄を選べば、100株単位でも数万円程度で購入できる場合があります。
ただし、投資できる銘柄の選択肢は限られます。
どちらの場合も、最初は少額から始めて経験を積むのがおすすめです。
デイトレードをするならFXと株どっち?注意点は?
デイトレード(1日のうちに売買を完結させる手法)をするなら、どちらが良いかは一概に言えませんが、一般的にはFXの方が取引機会は多いと考えられます。
FXは平日ほぼ24時間取引可能で、主要通貨ペアは値動きも比較的活発だからです。
株は取引時間が平日の日中に限られ、銘柄によっては値動きが小さかったり、取引量が少なかったりするため、デイトレードには技術が必要です。
注意点としては、どちらのデイトレードも難易度が高いことです。
短い時間での的確な判断、素早い損切り、手数料(特に株)などが重要になります。
感情的になりやすく、損失を重ねやすいリスクもあるため、初心者にはあまりおすすめできません。
まとめ|FXより株を選ぶ理由は?比較して自分に合った投資を見つけよう
今回は、FXより株を選ぶべき理由や、両者の違い、メリット・デメリット、始め方や注意点について解説しました。
FXには少額から始められ24時間取引できる魅力がありますが、レバレッジによる元本超過損失のリスクも伴います。
一方、株(現物)は元本超過損失のリスクが低く、NISAによる税制優遇や配当金・株主優待といったメリットがあります。
どちらの投資が絶対的に優れているということはなく、「FXより株」を選ぶ理由は人それぞれです。
大切なのは、それぞれの特徴やリスクを正しく理解し、ご自身の資金状況、ライフスタイル、リスク許容度に合った投資を選ぶことです。
FXより株を選ぶ理由 まとめ
- FXは通貨、株は企業(株式)が投資対象
- 株(現物)はFXのような元本超過損失リスクが原則ない
- 株はNISAで利益が非課税になるメリットがある
- 株は配当金や株主優待といったインカムゲインも魅力
- FXは少額・24時間取引可能だがレバレッジ管理が必須
- FXのリスクは高いが「やめとけ」はリスク管理不足が主な理由
- 難易度や稼ぎやすさは一概に比較できない
- デイトレードならFXの方が機会は多いが難易度も高い
- 自分に合った投資スタイル(短期/長期、リスク許容度)を見極める
- 投資は必ず余裕資金・少額から始める
- 損切りルールの設定と徹底が重要
- FX・株ともに利益が出たら確定申告が必要な場合あり
投資を始めることに不安を感じるかもしれませんが、まずは情報収集から始め、少額で試してみるのも一つの方法です。
この記事を参考に、ご自身にとって最適な投資の第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
FXに挑戦してみたい、あるいはどちらも検討したいという方は、初心者にも使いやすいと評判のDMM FXで口座開設(無料)を検討してみるのも良いでしょう。